卒業特集2009
(24)競走部/飯田将之
1番へのこだわり
1番になること。誰もが憧れ、目標にすることである。そして競走部主将・飯田将之(スポ)はこう語る。「ワセダにいる以上、勝つのが当たり前」であると。その気持ちでこの1年間、ハードルを跳び、チームを引っ張ってきた。
飯田が念願の学生王者になったのは3年時の全日本学生対抗選手権(全カレ)。110mハードル準決勝で13秒84と自己ベストを更新。出場選手中唯一の13秒台で準決勝を通過し、決勝でも冷静にレースを見極め、優勝を手にした。以前から学生王者へのこだわりは強かったが、入学当初は練習メニューをこなすだけで精一杯。だが、徐々に自分の練習を確立していくうちに、頭角を現す。その結果が3年時の全カレでの優勝だった。
最終学年で主将となり、実力者揃いの競走部をまとめる役割を担うことになった。だが、思うように体が動かない。4月の六大学対抗戦では大会新記録で優勝しMVPも獲得するが、自己ベストとは程遠い14秒02。関東学生対抗選手権(関カレ)では向かい風2.1mという悪条件の中で13秒99を出すものの、最後に競り負け2位。悔しい結果であったが「終わってしまったものは仕方ない」と、すぐに全カレへ気持ちを切り替えた。
「自分の体をしっかり動かせるようにしたい」。4年になってから、万全の体調で臨めた大会は少ない。だからこそ最後の全カレでは最高の結果を残したい。その思いとは裏腹に結果は6位。飯田の4年間が終わった瞬間だった。「自分のレースができなかったのが敗因」。ちょっと寂しそうな表情ものぞかせた。
だが「やっぱりエンジが1番で走っているのを見るのは気持ちいい」。他の種目を振り返り、主将としてチームメートが先頭でゴールするのを見届けた飯田の笑顔は晴れやかだった。「(台頭してきた選手もいるので)それを土台にして、底上げしてほしい」。ワセダが1番になるために――。学生王者の夢を後輩たちに託して、飯田はフィールドを後にした。 (記事 大坂尚子、カメラ 堀彩香)
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