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卒業特集2009


(15)男子バレーボール部/長内貴志
苦難の先に
昨季2部リーグに降格し、今季も1部復帰の目標を達成することができなかった男子バレーボール部。低迷するチームをプレー、そして精神面でも支えたのがエース・長内貴志(スポ)だ。長内がエースとして歩んだ2年間は「自分のバレー人生の中でもすごく悔しい経験」と自身が振り返るように、厳しいものであった。

 1・2年時のワセダは「自分がだめでも周りのみんなが助けてくれるチーム」であり、レシーブをしつこく拾い。速いコンビバレーで切り返す「ワセダらしいバレー」を体現するチームであった。長内は2年時に当時の主将からキーマンと期待されレギュラーに定着。安定したサイドアタッカーとしての頭角を徐々に現していった。

 しかし、3年になると状況はガラリと変わる。監督の交代、前年の主力選手の卒業、続出するケガ人といった要因からチーム内のコミュニケーションがうまくとれず、春季リーグ戦、秋季リーグ戦ともに全敗で2部降格。エースとなった長内自身も相手チームに徹底的にマークされ、思うようなプレーをさせてもらえない。「1個上が少ない中で僕たちも4年生と同じぐらいやらなければ」という責任感と、勝ちたい気持ちが空回りし、「どうやって試合に勝つんだろう」という苦悩の日々が続いた。そして1部復帰を絶対目標に掲げ迎えた最後の1年。下級生が多いチームなだけに「上級生が少ない中でコートに入っている僕がプレッシャーとかストレスを背負って(下級生を)フォロー」しようと、エースとして、最上級生としてチームにかかるさまざまな重圧を背負った。しかし念願かなわず春・秋ともに5位という悔しい結果に終わってしまう。

 「僕らが(1部に)上げてやれなかった分、最後のインカレで後輩に何かを残したい」。強い想いを持って臨んだ全日本インカレ。フルセットの激戦となった4回戦で最終セット、長内は足をつりながらも最後までコートに立ち続け、ベスト8入りの喜びを後輩と共に味わった。昨季の成績を上回るベスト8入りはまさに長内の4年間、そして今季のバレー部の集大成と言えるだろう。エースとしてチームを背中で引っ張った長内の熱い想いは後輩達に十分に伝わったはずだ。

 卒業後も社会人チーム・FC東京でバレーを続ける。ワセダでの悔しい経験を経て大きく成長した長内。『1部復帰』の夢は後輩に託し、バレー人生における新たな一歩を踏み出す。(記事 藤井海、カメラ 堀彩香) 

長内
    

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