野球部特集
【第7回】山田敏貴~『黄金世代』の4番になるため
黒目がちな瞳が印象的な顔に、時おり笑みを浮かべながら質問に答えていく。しかし、昨秋のV逸に話が及ぶと表情がぐっと引き締まった。「自分がもう少しいいところで打っていれば、優勝できたかもしれない」。昨年は左翼のレギュラーに定着、春はベストナインに選ばれ、秋は4番に固定された。言うなれば、飛躍の年。それでも最後に残ったのは、一抹の後悔だった。ワセダで戦うラストシーズン、山田敏貴(社3)に求められているのはこの悔しさをいかに昇華し、『有終の美』を飾るか。この一点に尽きるだろう。
4番の重責
「ボールにバットを最短距離でぶつけることを意識している」と語る通り、山田敏の打撃フォームは、シンプルかつ豪快だ。昨季、松本啓二朗(平21スポ卒=現プロ野球横浜)らの穴を埋めるかたちでレギュラーに定着すると、年間を通じてチーム2位となる28安打を記録。「自分のスイング」への確かな自信と、4番の座を手に入れた。しかし、4番を務めるようになってから、山田敏はいつしか「自分のスイング」を見失うようになっていた。好機で打席に入るたびに、「決めてやろう」という思いで頭がいっぱいになり、「思い切りのいいスイング」ができない。昨秋の慶大1回戦では2併殺に倒れ、翌日の試合では4番から外されてしまった。「4番として力不足で、情けない」。悔しさだけが残った。

今年は二冠を狙う
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