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ア式蹴球部
試合レポート


VS 日体大(第34回総理大臣杯全日本大学トーナメント関東代表決定戦)
第34回総理大臣杯全日本大学トーナメント関東代表決定戦
6月5日
早大東伏見サッカー場


GK菅野に抱きつく選手たち。PKの末、勝利をつかんだ

 6月5日に行われた、総理大臣杯の関東代表決定戦2回戦。1回戦をシードで切り抜けたワセダは日体大と対戦し、PK戦までもつれこむ大接戦となったが最終スコア2-2(PK戦5-4)で勝利。負けたら終わりのトーナメントで3回戦にコマを進めた。

 先制したのはワセダ。前半15分、得点源のFW富山貴光(スポ2)が相手に囲まれながらもうまく体を反転させて、枠の左スミにゴールを決めて1-0とした。しかしその後日体大にボールを回される時間帯が続く。この日ボランチとして先発出場したDF岡根直哉主将(スポ4)を中心に守備陣が奮闘するも、前半終了間際の43分にミドルシュートを決められ1-1。悪い流れのまま前半を終えた。

 後半に入っても日体大の攻勢は続く。パスがなかなかつながらず思い通りのサッカーができない中、後半23分、ついに逆転を許してしまった。格下のチーム相手にまさかの展開。焦りといら立ちがつのり始めていた。攻撃の形が作り出せない。それでも後半33分、MF奥井諒(スポ3)が魅せた。こぼれ球をゴール近くで拾うと、2度の切り返しで相手DFを振り切りそのままシュート。相手を手玉に取った見事なゴールが決まり2-2で、試合を振り出しに戻した。その後は両者決め手を欠き、試合はこう着状態に。岡根主将と交代で入ったMF野村良平(スポ2)が放ったヘディングも、ポストに嫌われゴールならず。前後半10分ずつの延長戦でも決着がつかず、勝負はPK戦に持ち込まれた。


一本目のPKを止め、拳を突き上げた菅野

 PK戦に入る直前、チーム全体で円陣を組んで声を掛け合う。勝利に向けて一つにまとまった。先攻は日体大。その一本目、守護神・菅野一弘(商4)がいきなりビッグセーブを見せた。これで優位に立てると誰もが思ったその矢先、ワセダの1本目を任されたDF野田明弘(スポ4)が惜しくも枠を外してしまう。それでもイレブンは野田を笑顔で迎えていた。そして2本目以降を任された後輩たちが、重圧をはねのけて落ち着いてゴールに流し込む。奥井、富山、MF山中真(スポ3)、FW小井土翔(教3)と4人連続で決めるが、対する日体大も4人が決めて、5人終了時点で4-4とまったくの互角。勝負が決したのは6人目であった。菅野がまたしても相手のPKを止める。ワセダの6人目はMF鈴木隆司(商4)。決めれば勝利が確定する場面で、冷静に左スミのネットを揺らす。これで勝負は決した――。

 「(勝利して)ホッとしました」。左サイドから何度も効果的な攻め上がりを見せたDF幸田一亮(スポ4)は試合後、率直な気持ちをこう言葉に表していた。2部リーグに所属する相手に思わぬ大苦戦。チーム全体が同じ思いであろう。だが、それでも勝ち切ったことに意義がある。公式戦3連敗で臨んだこの試合、トーナメントということもあり負けるわけにはいかなかった。この日も内容自体は決して良くはなかったが、逆転されたのちに同点に追いつくなど、チーム全体に粘りが、勝利への執念が感じられた。3回戦は翌日の6日に行われる。次戦に勝てば、8月に大阪で開催される本戦への出場が決定する。選手の疲労が懸念されるが、この日見せた持ち前のメンタリティーで、大阪行きの切符を獲得することを期待したい。
(記事 河野祐樹、カメラ 沖嶌めいアリスン、戸張遥)

◆コメント
岡根主将
(試合を振り返って)慣れないポジションで久しぶりに試合に出て、スタメンでピッチに立てたことは一番うれしかったです。前半はある程度できたんですが、後半に運動量が落ちて相手のいきおいもあったし、こっちが早くに先制したことで相手がパワープレーに出てきて、それにあまり対応できていませんでした。難しかったですけど、相手につなげることはできたと思います。

(先制した後の攻守におけるチームの意識は)前半しっかり守りきれれば楽な試合になったと思うんですけど、(前半の)最後に点も取られたしはっきりしたサッカーをできていなかったです。そういう所は自分を中心にやっていかないといけないと思います。きょうは自分に余裕がなくてプレーに迷いがあったというか、どう回していけばいいか考えているうちにグダグダしてしまいました。

(前半は岡根選手が全体の指揮を執っているように見えましたが)でもボランチに入るとあんまり声を体力が残っていないです。センターバックだとあんまり息が上がることはないけど。でも声を出すというか、周りを落ち着かせて安心してプレーしてもらいたかったんで、楽しくやろうとは言っていたんですけど。

(リーグ戦の明大戦後から練習でもボランチに入っていたと思うのですが、今回スタメンからボランチでの起用ということでご自身の動きに関しては)後半の始めから足の古傷がめちゃくちゃ痛くなって、すぐ交代してもらおうかとも思ったんですが少し粘ってやっていました。それは言い訳にはできないですけど。相手のフォーメーションとうちのフォーメーションでミスマッチがあって、相手の方が中盤で一枚多くてそこのケアを考えてやっていました。前で回させる部分は問題なくて、前半はしっかりできていたと思うんですけど、後半になって体力がなくなってきてそこの集中力が欠けてしまいました。

(山中選手との役割分担は)あいつが考えていることはわかるし、(山中)真というよりは中盤の4人が連動して、それに後ろと前が繋がらないといけないです。真とはよく話すのでお互い気持よくやっているし、まだやって一週間なので、続けていけば向上できると思うし、やり始めとしては悪くないと思います。

(監督から指示は)バイタルエリアと、バランスを見てやるということですね。裏へのボールが少なかったのでもっと蹴っていいよと言われて、何本か蹴りましたけど、結構足元ばかりいっていたのでもっと蹴らないといけないと思いました。

(明日の試合に向けて)明日勝たないと、きょう勝った意味がなくなってしまいます。全国でみんなの得るものはあるだろうし、全国に出ることでそれぞれ色々なチャンスが巡ってくるので、そのために自分たちで目の前のチャンスをつかんでやらなければいけないと思います。もっといいサッカーを目指してがんばります。


菅野
(試合を振り返って)苦しかったですけど、トーナメントなんで勝つことが重要だったので勝ててよかったです。

(2部の日体大が相手でしたが何か対策は)フォーメーションを試合の中で変えてくるという情報がありました。そこに関しては、フォーメーションを変えてきたらしっかり確認しあって対処しようと話し合っていたんですけど、特別な対策とかはやっていません。相手どうこうではなく自分たちのサッカーをしていこうとのことでした。

(実際戦ってみての印象は)思っていた以上にロングボールを放り込んできて、ヘディングの強い選手に集めてきたのでそこはちょっと予想外でした。最初に競り合いに行くディフェンスとカバーをしっかり確認すればよかったです。

(中盤が間延びしてしまった印象を持ったが)バイタルエリアをしっかり締めるということがきょうはできてなかったですね。ロングボールを放り込まれるシーンが多かったので、どうしてもディフェンスラインが下がってしまって間延びした状況になってしまいました。ロングボールを放り込まれるとコンパクトに守るのは難しいんですけど、そこも課題ですね。

(延長戦を戦っている時にはPK戦を意識しましたか)意識はちょっとしてたんですけど、なるべく意識せず延長戦に集中してやってました。

(PK戦では1本目から素晴らしいセーブをみせた)相手がどういうふうに蹴ってくるかは全然知らなかったんですけど、世界のキーパーのPKを止めたシーンとかをイメージしていたのでそれはよかったと思います。(具体的に誰をイメージしていたのか)この前のイングランド戦での川島選手とかスペインのカシージャス選手とかですね。いいイメージになりました。そのイメージがあったのでPKになったら止められる自信はありました。

(きょうの自信の出来には満足しているか)PKに関しては止められたから良かったと思うんですけど、試合を通して見たらビルドアップの面だとか、ディフェンスラインへの背後のボールでの連携がうまくいかなかったとこは。修正していかなければいけないですね。

(あすへの意気込みを)きょう勝ってあしたにつながったので、大阪に行けるようチーム一丸となって頑張りたいと思います。

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